※ネタバレは避けていますが、内容を示唆する表現があるので注意してください。
評価とまとめレビュー
※評価の基準については「エロゲーレビューの評価基準」を参照してください。
評価ジャンル | シナリオ |
総合 | B+ |
シナリオ | B+ |
キャラ | A- |
音楽 | B |
Hシーン | C |
構成 | B+ |
コメント
SFチックな近未来における、ガンバトル中心のストーリー。
バトルだけでなく、ダイナーレストランにおける、主人公とヒロインたちのチームワークを楽しめる。
不満な点
エロゲーであり、飲食店経営の話でありながら登場人物が全員サイボーグというのはいかがなものか。
フルプライスでありながらボリューム不足な感がある。
個別ルートは、メインヒロインのユニカルート以外やや凡庸。
おすすめのポイント
共通ルートにボリュームがあり、シナリオも面白い。
エロゲーのシナリオの中でも共通ルートが好きな人におすすめ。
シナリオもいいが、キャラゲー要素が強く、主人公とヒロインに加えてサブキャラクターもいい味を出している。
キャラゲーが好きな人にもおすすめできる。
特に、メインヒロインのユニカルートは共通ルートに負けない作りになっている。
ユニカのキャラデザインが好きな人は満足できるだろう。
基本情報
作品概要
タイトル | RE:D Cherish! |
ブランド | CRYSTALiA |
ジャンル | AVG |
シナリオ | ・砥石大樹 ・若瀬諒 ・りりり(サブ) |
原画 | ・ぺろ ・サイキライダー ・noyF |
原画サブ | 織澤あきふみ |
原画SD | 白恵りえ |
音楽 | ALNEAR |
発売日 | 2022年2月25日 |
DL価格 | ・通常版8,800円(税込) ・豪華版9,800円(税込) |
サンプルCG
【FANZA】
キャラクター・声優
【主人公】
【メインヒロイン】
【ヒロイン】
【サブヒロイン】
【サブキャラクター】
【その他サブ】
キャラクター名 | CV |
ブルータス | 六条太助 |
ベラドンナ・ウェントワース | 実羽ゆうき |
カーティス・ワイズ | 椨もんじゅ |
キャロライン・バラクロフ | 美空なつひ |
ジルベルト・ヴァレッティ | 小次狼 |
公式サイトに掲載なし
【サブ】
キャラクター名 | CV |
アリス・ヴァレッティ | 鶴屋春人 |
チュンファ | よもぎかすみ |
音楽
BGM
ALNEAR
OP曲
曲名 | BLOOD/ORDER |
歌 | NEQRE |
作詞 | NEQRE |
作曲 | ALNEAR |
YouTube | PC用ゲーム『 RE:D Cherish! 』OPムービー |
YouTube (Full) | CRYSTALiA 5周年企画『 BLOOD/ORDER 』フルバージョン視聴動画 |
挿入曲
曲名 | R=D -I’ll never lose myself- |
歌 | No:R |
作詞 | SALASALA |
作曲 | ALNEAR |
ED曲
曲名 | B.SEAB.SKY/DAY |
歌 | 冬乃桜 |
作詞 | ALNEAR |
作曲 | ALNEAR |
Hシーン
※Hシーン数、HCG数の情報になります。
ヒロイン | Hシーン数 | HCG数 |
ユニカ・ラスペランツァ | 4 | 6 |
ルージュ・ウェントワース | 4 | 6 |
デスペラード | 4 | 6 |
犬飼 桜子 | 1 | 1 |
攻略
推奨攻略順
ルージュorデスペラード→ユニカ
ユニカを最後にすれば、ルージュとデスはどちらが先でも問題ないと思う。
もっとも、各ルートは伏線やネタバレについて関連性はないので、ユニカからプレイしても問題ない。
メインヒロインであるユニカのルートはグランドルート的な内容なので、最後にした方がいいというだけ。
ちなみに、管理人は、
デス→ルージュ→ユニカ
の順。
攻略
共通ルートが終了するとタイトル画面から、
・STORY RED(ユニカ編)
・STORY CHERISH(ルージュ&デス編)
が選択できるようになるので選んでプレイするだけ。
ルージュとデスについては、STORY CHERISHの中で選択肢が出てくるので、ルージュかデスのいずれかを選ぶ。
本音レビュー
以下ではネタバレは避けていますが、内容を示唆する表現が含まれますので注意してください。
シナリオ【B+】
『RE:D Cherish!』には大きく4つのポイントがあると感じた。
- 無法地帯である自由の楽園島「エリューテリア」
- ガンを中心としたバトルもの(主人公はブレード(刀)で戦う)
- ダイナーレストラン経営
- 登場人物が全員サイボーグ
以下でそれぞれ感想を述べていく。
無法地帯である自由の楽園島「エリューテリア」
『RE:D Cherish!』はファンタジーっぽいが、2060年代を舞台にしている近未来のストーリー。
普通に日本をはじめとする現実の国名が出てくる。
エリューテリアは観光地にもなっており、主人公が船で入国することから、物語もリゾート地のような海岸で始まる。
周りが海か川かの違いを除けば、エリューテリアの雰囲気はアメリカのマンハッタンのような印象を受けた。
アメリカが銃社会であることや、ダイナーレストランとかありそうだからかもしれない。
部分的に高層ビルが並んでいるところとか似ている気がする。
都会的な側面もあればスラムもあるというエリューテリアの世界観は、常に危険な感じがして、バトルものかつ下町的なダイナーレストランの話としては秀逸。
「CRYSTALiAだからそんなに危険なイメージないでしょ」と思うかもしれないが、モブレベルであれば普通に死人が出る。
主人公やヒロインも普通に人を殺すので、剣呑な雰囲気はかなり出ていた。
まさに無法地帯という感じ。
この点では、これまでのCRYSTALiA作品よりは攻めた内容になっている。
ガンを中心としたバトルもの(主人公はブレード(刀))
『RE:D Cherish!』の一番のポイントはバトルものであるということ。
後述するレストラン経営という飲食の要素よりもバトルに比重が置かれている。
共通ルートから個別ルートまで、大小合わせてちょくちょく戦闘が発生するので、適度に緊張が持続する。
この点はかなりよかった。
戦闘面については良かったところと悪かったところがある。
まず、悪かった点から。
これはプレイすれば誰でも感じると思うが、とにかく戦闘のパターンが毎回同じ。
主人公側が戦う
→主人公側が劣勢になる
→味方、主にヒロイン、が助けに来る
はっきり言って全部と言っていいくらいこのパターン。
さすがにこれは、ある程度バリエーションを持たせてほしかった。
ダイナーでのチームワークみたいなものをウリにしているのかもしれないが、そんなアナウンスは公式サイトにもないし、ちょっとやりすぎかと思う。
シナリオの手抜きと思われても仕方がないだろう。
あと、細かいことを言うとCRYSTALiA作品は戦闘シーンでキャラクターが喋りすぎな気がする。
緊迫感がなくなるし、そんな余裕ないでしょ、と思う。
キャラゲーである以上キャラ同士の掛け合いは必要だし、このブランドの特色と言えば特色なので、欠点というわけではないが。
良かった点は、CGを大量に使っていたところ。
ヒロインとのいちゃいちゃを除くと、大半のCGが戦闘シーンに割り当てられているので、どの戦闘シーンも迫力と視覚的な新鮮さがあった。
もう一つのテーマである飲食のCGの数とは段違いなので、やはりバトル中心のストーリーと考えていいだろう。
ダイナーレストラン経営
バトルと並ぶ『RE:D Cherish!』のもう一つの柱がダイナーレストラン経営。
ただし、この点はキャラゲー要素としては活かされていたものの、飲食の要素自体はほとんど目立っていなかった気がする。
まず、バトル関連に比べると圧倒的にCG数が少ない。
料理が表示されるCGはたったの2枚しかない。
テキストレベルでは材料の話とこけっこう出てくるのだが。
キャラゲー要素としては面白いテーマだった。
もともと母の経営する飲食店でウェイトレスをやっていたルージュと、スラムで暴れていたデスのやり取り。
バーで仕事をした経験があり、酒を作るのが上手い雪光。
客である荒くれ者たちが、ユニカの料理を食べて感嘆する様は見ていて爽快だった。
でもね、やはり飲食店経営をテーマにするんだったら、サイボーグという設定はどうにかならんかったんかな、と思うわけですよ。それが次のポイントの話。
登場人物は全員サイボーグ
これ、あまりレビュー等で言及している人がいなかったけど、明らかに本作のマイナス点だと思う。
『RE:D Cherish!』のテーマはバトルを除けば性と食だ。
エロゲーである以上、性がテーマであるのは当然だし、ダイナーレストラン経営なのだから食がテーマになる。
登場人物が全員サイボーグというのは、この両方のテーマの魅力を大きく減殺してしまっている。
サイボーグと言ってもロボットというわけではなく、体の一部を生体パーツなるコンピュータに置き換えているだけで、人間であることに変わりはない。
とはいっても、サイボーグは普通の人間と同じ食事は食べられず、サイバーフードなる特殊な食事を食べるしかないくらいには体が変化してしまっている。
まず、食については、とにかく料理が全然美味しそうじゃない。
料理が描かれているCGは2枚しかないので、視覚的な要素はほとんどない。
じゃあ、テキストレベルではどうなのかというと、これも食材が美味しそうじゃない。
サイバーフードの材料は、サイバーフィッシュ、プラグマポーク、サイバーマツタケ、クロームポテトだの全然美味しそうじゃない。
サイバーワインを飲むシーンで「鉄とメチルアルコールの豊潤な香り」はさすがにやばいでしょ。
我々人間が飲む酒の中のアルコールはエタノール(C2H5OH)であって、メチルアルコール、すなわち、メタノール(CH3OH)とは明確に異なる。
メタノールは猛毒であって、飲むと死にかねないので間違っても飲んではいけない代物だ。
このゲームをプレイして、「メチルアルコールおいしそう」とか言って飲む輩はいないと思うが、とにかく、飲み食いの描写としては全然美味しそうじゃない。
性について、つまり、Hシーンについても影響がある。
ほぼ全身サイボーグだったり、生殖機能を失ってサイボーグ化したヒロインもいるので、生身の女の子の貞操の価値みたいなものが感じられないのだ。
BALDR SKYみたいに、体の一部にチップを埋め込むとか、その程度ならまだしも、人間としての同一性に疑問符が出るほど機械化させる必要はなかったんじゃないかな、と思っている。
ただし、サイボーグ設定にはいい面もある。
異能系ではなく、一応リアルな世界でありながら、登場人物たちが人外の強さを誇るのはサイボーグだからだ。
また、単に物理的な戦闘だけでなく、サイバー戦や仮想空間での戦闘もあり、バトルものとしての幅が広がっている。
とはいえ、やはり人間らしさはもっと残してほしかった。
根本的なことは言えば、「サイボーグ」という言葉も良くない気がする。
共通ルート
シナリオ面での『RE:D Cherish!』の最大の特長は、共通ルートが長くて面白いということ。
20時間以上はプレイしていた気がする。
ぶっちゃけエロゲーで一番面白いのは共通ルートなのでこれが長いのはありがたかった。
戦闘シーンも多いのでただ長いのではなく、シナリオにメリハリがある。
不満ではないが、『RE:D Cherish!』の共通ルートの特徴としては、半分ユニカルートみたいなものだということ。
いちゃいちゃこそほとんどないが、雪光とユニカの結びつきや信頼はかなり強固になる。
「ここから、ルージュやデスを選ぶの?」という感じになった。
個別ルート
ユニカがメインヒロインすぎて、ルージュとデスについては、おまけみたいになってしまっている。
ルージュとデスについても、単なるいちゃいちゃではなくそれなりにテーマはあり、バトルもある。
ただし、グランドルートであるユニカルートと関係ないシナリオだったのはいまいちなところだ。
ユニカルートの伏線になっていたりすれば良かったのと思うのだが。
まあ、逆に言えば、誰のルートからプレイしてもネタバレ上の問題は全くないといえる。
ユニカルートについては、共通ルートほどではないがボリュームがあり、シナリオも作りこまれている。
『RE:D Cherish!』が共通ルートだけのゲームではないということが分かる。
要するに、『RE:D Cherish!』は共通ルート→ユニカルートが中心のゲームであるということ。
背景の多さは圧巻
とにかくこのゲームは背景が多い。
ほとんど全てのシーンに固有の背景が用意されていた。
背景がないシーンもCGが用意されているので、臨場感は失われていない。
登場回数の少ない場所だと、暗転だったり空が描かれているシーンで代用したりすることが多いが、『RE:D Cherish!』にはそのようなことがなかった。
シナリオの雰囲気を底上げしている。
キャラクター【A-】
シナリオのB+よりも高い評価をつけていることから分かる通り、『RE:D Cherish!』はシナリオよりキャラのゲーム。
人数はそこまで多くないが、キャラはかなり立っていた。
主人公:久阪 雪光
立ち絵あり、一部ボイスあり、で一人の登場人物として強烈な存在感がある。
ノリは軽いけど、チャラ男ではなくコミュニケーション上手という感じ。
筋を通すということについては誠実なので、雪光が苦手というプレイヤーはほとんどいないんじゃないだろうか。
学生主人公ではないので、共通ルートの初っ端でいきなり桜子とエッチしてても全然違和感がない。
一応最強系主人公のはずなのだが、とにかくイキって仕掛けてやられて助けられてばかりいる。
主人公補正がなかったら何度も死んでるぞ。
かっこいいはずなのにかっこ悪いシーンも多い。
それが魅力でもある。
バーテンダー姿の立ち絵はかなりのイケメンっぷり。
メインヒロイン:ユニカ・ラスペランツァ
共通ルート・個別ルートと一貫して本作の中心となるキャラクター。
料理の達人であり、スーパーハッカ―であり、凄腕のスナイパーという、とんでもなく多才。
ただし、コミュ障っぽいところがあり、雪光や桜子にしょっちゅういじられている。
おまけに、飲食店でバイトしてクビになってばかりなので、すごい子に見えない。
思ったほど色気のないキャラクターだったので、当初ユニカ目当てにプレイしていたのだが、おかずとしては使えなかった。
完全に100%サイボーグという設定が自分には刺さらなかったためだと思う。
サイボーグといっても、機械ではなくクローンという方が近い。
シナリオ上は最後の最後まで大活躍する。
本作のグランドルートといえるユニカルートが面白いのは間違いなくユニカの魅力によるもの。
ヒロイン:ルージュ・ウェントワース
お色気担当だと思ったし、多分そうなんだろう。
だからこそ設定が残念だったヒロイン。
母が大女優であることからすれば育ちがいいはずなのに、サイボーグ化しているのは事故で体の機能の一部を失ったから。
子どもが産めない体になってしまっているというのはエロゲ的にどうなんだろう。
作中では当然ルージュも戦うのだが、この娘メチャクチャ強い。
スラムを銃の腕で生き抜いてきたデスと互角の戦いをする。
どこでそんな戦闘力身に付けたんだよ、ということで説明が欲しかったかな。
個別ルートは、一番ヒロイン自身の問題に関わったシナリオが展開される。
ヒロイン:デスペラード
フルネームはデスペラード(英語で「ならず者」の意)だが、みんなデスと呼ぶ。
おかずとしては全く使えないし、そもそも期待していない。
しかし、キャラクターとしては全ヒロインの中で一番魅力的だった。
無法地帯であるエリューテリアの世界観を体現しているヒロイン。
平気で人を撃ち殺しているが、それはもちろんデスがならず者だからではなく、エリューテリア自体がそういう場所だからだ。
エリューテリアという土地柄を考えれば、敵を殺さず許してしまうユニカは甘すぎるし、ルージュはお嬢様すぎる。
『RE:D Cherish!』の世界観が剣呑なものとして維持されるのはデスがヒロインだからだろう。
そんな彼女がウェイトレスをやるからたまらんのだ。
「お父さんはデスが一人前に働いていてくれてうれしいよ」という気分になる。
デスにはヴォルカという父親代わりのような存在がいるのだが、個別ルートであまり掘り下げられなかったのが残念。
サブキャラクター
主人公やヒロインも良かったが、サブキャラクターも良かった。
主人公たちの保護者みたいになっていたのが桜子。
面倒見がよく人情味のあるキャラクターで、エロはともかくキャラとしてはコミカルな日常といい見せ場といいシナリオに華を添えていた。
色々と複雑な過去を持っているようで、掘り下げようと思えば掘り下げられると思うのだが、サブヒロインということで、あまり触れられていないのが残念。
ちなみに、ロリに見えるが年齢的には全然ロリじゃないので注意。
敵キャラクターはさまざまなタイプの悪党がいて、とにかく戦闘シーンがバラエティ豊か。
特に良かったのが、暴食漢(グラットン)ダニー。
序盤から登場して、終盤まで大立ち回りする。
マフィアといっていい荒くれ者集団「ダニーオルカス」のボスであり、無法地帯の悪党に相応しいキャラクターだった。
単に乱暴者ではなく、美食家という一面があり、腕のいい料理人をリスペクトしている。
個人的には、『RE:D Cherish!』で一番味があると思ったキャラクター。
なんだか憎めない部下のシーフーズ三兄弟といい、いい役回りをしている。
音楽【B】
ALNEARさんの傾向として淡々とリズムを刻むようなメロディが多いと感じている。
Bというのはプラスの評価だが、あえて厳し目にしたのは、戦闘シーンで大きく盛り上がる曲がなかったからだ。
例えば、同ブランドの『絆きらめく恋いろは』であれば、OP曲である『可憐雪月花』を戦闘シーンで使うことで盛り上がりを演出することができていた。
『RE:D Cherish!』もOP曲の『BLOOD/ORDER』やタイトル画面で流れる『Momentum ΛctioN』を戦闘シーンに使うことで盛り上がりの演出はできていたが、ちょっとインパクトにかけるところがある。
『BLOOD/ORDER』『Momentum ΛctioN』はそこまで曲調が激しくない。
共通ルートも個別ルートも戦闘シーンの多いゲームだからこそ、盛り上がる曲があれば良かったと思う。
個人的には『WriggleDiM shadoW』という日常曲が一番良かった。
悪党が悪だくみしている様を表すような不穏な曲調は、エリューテリアのダークな部分が上手く表現されていたように感じる。
Hシーン【C】
Hシーンはサブである桜子以外、ストーリ中に2シーン、ヒロインを攻略後に2シーン追加という構成になっている。
やはり、全員サイボーグという設定があるせいか、個人的にはおかずに使えなかったので厳し目の評価をしている。
さらに言えば、体位も似たようなシーンが多かった。
例えば、ユニカには正常位のシーンが2シーンもある。
ただでさえ4シーンと数が少ないにもかかわらず、体位まで同じようにしてしまうと特定の層にしか刺さらないだろう。
EXTRAでストーリー中以外にもHシーンを追加するくらいだから、Hシーンを軽視しているわけではないと思う。
もう少し、考えてHシーンを作ってくれればという印象。
構成【B+】
構成についてB+と高めに評価した理由は2つ、これはシナリオのところで書いた通り。
①共通ルートにボリュームがあり、かつ内容が面白い。
②個別ルートはグランドルートに力が入っていた。
CRYSTALiAというブランドのリソースは不明だが、力を入れるべきところに力を集中させている印象を持った。
ルージュ、デスというメイン以外についてはほどほどの内容に仕上げ、共通ルートとグランドルートという話の中心部分をしっかり作ったということ。
全ルート満遍なく面白くするというのは難しい。
だとすれば、重要な部分にリソースを集中するというのは合理的な選択だと思う。
ただ、あえて苦言を呈するのなら、8,800円もするフルプライスの作品にしてはボリュームが少ないと感じた。
ヒロイン数も3人と少ない。
だとすれば、ルージュとデスについてもある程度しっかり作って、グランドルートであるユニカルートの伏線にする、などしてくれれば良かったと思う。
総評
優等生的ブランドであるCRYSTALiAらしい、これといった大きな欠点のない作品だと思う。
シナリオ、キャラ、音楽など全体的にはハイレベルであることに加えて、明るい雰囲気ながらも戦闘においては命のやり取りをするという攻めた世界観になっている。
戦闘シーンが多いので、バトルものが好きな人にはピッタリの作品といえる。
加えて、個性豊かなキャラクターたちの掛け合いも楽しめる。
敵味方の双方のキャラクターが魅力的なので、キャラゲーが好きな人にもおすすめできる。
おまけ:続編『RE:D Cherish!-Eternity Blood-』について
すでに続編『RE:D Cherish!-Eternity Blood-』も発売されている。
続編の出るゲームはいいゲームが多い。
値段は3,000円ほど安いが、Hシーン数については同等数が確保されている。
続編のヒロインが気に入った人はこちらも合わせてチェックしよう。
個人的には続編のヒロインであるバルタが一番キャラデザインがいいと思った。