攻略順について
推奨攻略順
攻略対象ヒロインである、美衣奈、杏子、つばめ、瑠衣、輝久夜の5人のうち、メインヒロインである輝久夜については最後に固定されている。
したがって、美衣奈、杏子、つばめ、瑠衣の4人の攻略順を選ぶことになる。
①美衣奈→②つばめ→③杏子→④瑠衣→⑤輝久夜
※輝久夜ルートについては攻略のところで補足。
攻略順解説(ネタバレなし)
ここではネタバレなしでなぜ上記の攻略順になるのかについて簡単な説明を行う。
ネタバレありの攻略順考察については攻略の後に記載しているので興味があればプレイ後にでも見てもらえればと思う。
ネタバレなしとはいえ、ルートの雰囲気について若干言及することになる。
ゲームの内容について一切先入観なしにプレイしたい人はここでゲームに戻ろう。
まず最初に断っておくと、このゲームはあまり攻略順について神経質になる必要はないと思う。
好きな順番で攻略しても特に問題はないだろう。
肝心の輝久夜ルートについてはしっかりルートロックがかかっている。
ちなみに管理人は以下の順で攻略した。
①美衣奈→②杏子→③つばめ→④瑠衣→⑤輝久夜
なぜこの順番で攻略したのかというと、単純に選択肢がこの順番で並んでいたからというだけの理由だ。
引用元:『消えた世界と月と少女』
それぞれの選択肢には輝久夜を除いて、ヒロインの名前が入っているので誰のルートに進むのか分かるだろう。
見ての通り、
①美衣奈→②杏子→③つばめ→④瑠衣→⑤輝久夜
の順で並んでいる。
このインテリぶった選択肢の名称を考えたのは主人公の沖名 誠司(おきな せいじ)なわけだ。
ミステリーの主人公であり、眼鏡をかけて私服でネクタイまでしているくせに大して賢くもない誠司が知性っぽいものを見せる数少ないシーンの一つでもある。
ちなみにこの5つは実際の竹取物語でかぐや姫が求婚者に突き付けた条件であり、共通ルート中でも言及されるシーンがある。
この選択肢名を付ける際の誠司の説明順は、
①輝久夜→②美衣奈→③杏子→④つばめ→⑤瑠衣
輝久夜ルートにはルートロックがかかっており、選択肢を選んでもやり直しさせられるので無視する。
そうなると、
①美衣奈→②杏子→③つばめ→④瑠衣
の順で説明と命名が行われることになる。
したがって、管理人が選択肢の順番でそのまま攻略したことにもそれなりの妥当性はあるのだ。
ここで、管理人の推奨攻略順を再掲する。
①美衣奈→②つばめ→③杏子→④瑠衣→⑤輝久夜
あまり攻略順を気にする必要はないと前述したが、ポイントが2点ほどある。
1、瑠衣は最後、つまり4人目に攻略した方が良い
2、杏子ルートはなるべく後にした方が楽しめる
1について、瑠衣のルートは最終ルートとのつながりから最後に攻略したほうがいいと考えている。
実際に主人公も選択肢を命名する際に、龍ノ頸ノ五色ノ球については“最後の謎”“最大の謎”という表現を用いているので制作側が暗に最後に攻略することを誘導しているように思われる。
選択肢の順番も輝久夜を除けば一番最後だ。
ただし、細かいことながら瑠衣ルートを最後にすると一点だけ問題がある。
もっとも、この問題は攻略順を考える際にあまり気にしなくてもいいので、特にこだわりがなければ瑠衣ルートは最後に回すことをおすすめする。
この問題についてはネタバレありの攻略順考察のところで詳細を述べる。
2について、杏子ルートは他の3人のルートとはやや毛色が異なる。
選択肢名をつける際の誠司の説明にある通り、杏子ルートには十二単衣が強く絡んでくるのだ。
十二単衣は『消えた世界と月と少女』の最大のキャラゲー要因であるため、彼らの登場機会が多いということは単純にシナリオが面白いということでもある。
したがって、杏子ルートを早い段階で攻略してしまうと、その後のヒロインのルートでトーンダウンすることになりかねない。
そこで、杏子ルートだけは誠司の説明と選択肢の順番とは変えて3番目の攻略をおすすめしているわけである。
攻略
ポイントが3つほどある。
①分岐に関係する選択肢はたったの2つしかない。
②杏子とつばめのルートには選択肢はない。
③輝久夜ルートのEND1とEND2は、END2→END1の順での攻略をおすすめ。
①について、シナリオの分岐に影響する選択肢は、タイトルに強制的に戻されるものを除くとたったの2つしかない。
・選択1
・輝久夜2
の2つだ。
「※分岐」の表記をしておいた。
他の選択肢は直後のテキストが少し変わるだけなので自由に選んでOK。
③について、END2→END1の順で攻略した方がいいのでおすすめしておく。
ちなみに管理人はEND1→END2の順で攻略して微妙な気持ちになった。
この二つのENDを並列に扱っている人が多いが、管理人はこの二つのENDには明確に序列があると考えている。
つまり、選択肢「過去へ戻れる、奇跡を願う」の方のENDがTrueということだ。
この点はネタバレありの攻略順考察のところで理由を述べる。
なお、輝久夜のHシーンはEND2に一つ、END1攻略後にEXTRAのSpecialで見られるものが一つの計2つだ。
つまり輝久夜のHシーンを全て見るためには2つのENDを両方とも見る必要がある。
【プロローグ】
№ | 選択肢 | 説明 |
序章1 | 肯定する | 任意 |
否定する | ||
困惑する | ||
序章2 | 彼女に逢うため『真実』を知りたい | 共通へ |
未知なる『真実』を知る勇気はない | 序章3へ | |
序章3 | 勇気を振り絞り『真実』と向き合う | 共通へ |
己の本能に従いその部屋を立ち去る | タイトルへ |
【共通ルート】
№ | 選択肢 | 説明 |
共通1 | 勢いに任せて外へ駆ける | 任意 |
裏をかいて上へと逃げる | ||
共通2 | 本当のことを話す | 任意 |
適当に誤魔化す | ||
共通3 | ちびっこゲレンデ | 任意 |
わんぱく広場 | ||
たけとり竹林道※管理人おすすめ | ||
まなびの森林 | ||
輝久夜に訊く(上の4つのいずれかにランダムで進行) | ||
共通4 | その線を越えて真相を探る | 任意 |
美衣奈たちとの日常を選ぶ | ||
共通5 | 杏子の言葉を信じる | 任意 |
杏子のことを諭す | ||
共通6 | つばめさんに優しい嘘をつく | 任意 |
つばめさんを振り切って追う | ||
共通7 | 先に神社の様子を見に行く | 任意 |
大人しく図書館へ避難する | ||
共通8 | 美衣奈と一緒に村を出る | 任意 |
美衣奈とは村を出れない | ||
共通9 | 振り返る | 任意 |
逃げ出す | ||
叫びだす | ||
殴り倒す |
【ルート選択】
№ | 選択肢 | 説明 |
選択1 ※分岐 | 仏ノ御石ノ鉢 | 美衣奈 |
火鼠ノ皮衣 | 杏子 | |
燕ノ子安貝 | つばめ | |
龍ノ頸ノ五色ノ球 | 瑠衣 | |
蓬莱ノ玉ノ枝 | 再選択 | |
選択2 | この難題に挑む | 進行 |
この難題に挑まない | 再選択 |
【美衣奈ルート】
№ | 選択肢 | 説明 |
美衣奈1 | 敵の気を引いた隙に駆け抜ける | 任意 |
関係者を装い堂々と検問を通る | ||
美衣奈2 | 抵抗して暴れまわる | 任意 |
そのまま受け入れる | ||
どうにか言いくるめる | ||
美衣奈3 | 美衣菜と、この世界を選ぶ | 任意 |
過去へ戻り仲間を助けたい |
【瑠衣ルート】
№ | 選択肢 | 説明 |
瑠衣1 | 肯定しておく | 任意 |
否定しておく | ||
瑠衣2 | 瑠衣さんの誘いを受ける | 任意 |
瑠衣さんの誘いを断る | ||
瑠衣3 | 輝久夜に薬を飲ませる | 任意 |
瑠衣さんに薬を飲ませる |
【輝久夜以外の4人を攻略後】
№ | 選択肢 | 説明 |
最終前1 | 肯定する | 最終前2へ |
否定する | タイトルへ | |
最終前2 | 彼女に逢うため『真実』を知りたい | 輝久夜 |
未知なる『真実』を知る勇気はない | タイトルへ |
【輝久夜ルート】
№ | 選択肢 | 説明 |
輝久夜1 | 美衣奈に会いに行く | 順番任意 ※全て選ぶことになる。 |
杏子に会いに行く | ||
つばめさんに会いに行く | ||
涼介に会いに行く | ||
武留に会いに行く | ||
瑠衣さんに会いに行く | ||
輝久夜2 ※分岐 | 過去へ戻れる、奇跡を願う | END1(True) |
現実を受け入れ、未来を創る | END2 |
攻略順考察(ネタバレあり)
以下の2点のポイントに絞って考察していきたい。
①瑠衣の攻略順について
まず前提としていつも言っていることなのだが、ルートロックがかかっていない以上、どういう順番で攻略しようとその人の自由だ。
その上で考察していく。
はっきり言って、本作『消えた世界と月と少女』の輝久夜以外の個別ルートは内容が薄い。
したがって、輝久夜以外の4人の攻略順は極論してしまえばどうでもいい。
しかし、一応これが理想なんじゃないかな、という流れはあるということだ。
瑠衣の話をする前に、美衣奈・杏子・つばめについて簡単に触れておく。
美衣奈とつばめについては、ヒロイン個人がテーマになっており、話の内容は似ている。
そして、明かされる事実も大して重要ではない。
美衣奈については父親のこと、つばめについては双子のクローンである椿の存在、が明かされるだけ。
しいて言えば美衣奈ルートでは村の外の異様な都市の存在について知ることができる。
とはいえ、両者にシナリオ上の差異は大きくないので、どちらを先に攻略しても大した違いはないだろう。
主人公の攻略順の説明、選択肢の順番、公式サイトでの紹介順を考慮して、とりあえず
美衣奈 |
→
つばめ |
の順でいいかなと思う。
もちろん逆でも何の問題もない。
杏子については前述した通り、十二単衣が絡んでくる一番面白いルートだ。
はっきり言って瑠衣ルートよりも面白く、輝久夜ルートを除けば一番楽しめるルートと言っていい。
レビューなどを見る限りあまり異論はないだろう。
杏子を早く攻略しすぎると他のルートが物足りなくなるので、特にこだわりがなければより後ろで攻略した方がいい。
そこで3番目の攻略を推奨することになる。
美衣奈 |
→
つばめ |
→
杏子 |
では、本題の瑠衣ルートの考察に入る。
瑠衣ルートを選択できるヒロインの中で最後に攻略した方がいい理由は4つある。
1、瑠衣ルート「龍ノ頸ノ五色ノ球」について主人公の“最後の謎”“最大の謎”との発言
2、瑠衣ルート冒頭での瑠衣の演技
3、瑠衣は瑠衣ルートで死亡すること
4、最終の輝久夜ルート冒頭では、瑠衣と再会することが最重要目的になっていること
1について、これは制作者側の顔を立てるということだ。
“最後”だの“最大”だのと言っているのだから攻略順を選べるヒロインの中では最後に攻略するのが筋だろう。
選択肢も一番最後だ。
要するに形式面を重視する、ということになる。
実際にプレイするとそもそも何が謎だったのかが謎になるくらい平凡なルートなのだが。
まあ、瑠衣を最後に攻略する根拠としてはそこまで強くはないかもしれない。
2について、これも根拠になる。
瑠衣ルート冒頭では瑠衣が主人公と初めて出会ったかのような演技をする。
そして主人公はループを体験している自分を冷静に分析する瑠衣に感嘆することになる。
極めつけは演技をやめた瑠衣の、
「なーんて、な。……久しぶりやね、誠司クン」
のセリフだ。
この流れは主人公が何度かループを経験し、かつ、瑠衣と最後に会ってから一定の時間が経過していないと不自然になってしまうのだ。
ループ不足だと、主人公もループしている自分に自信がないだろうし、別に久しぶりでもないということになってしまうからだ。
そこで少なくとも瑠衣は後半で攻略することが望ましいということになる。
管理人は瑠衣を最後に攻略したから違和感がなかったが、一番最初に攻略していたら違和感を覚えるのではないだろうか。
3について、プレイすれば分かる通り瑠衣は瑠衣ルートのラストで死亡することになる。
そして、『消えた世界と月と少女』はループものと見せかけて実はループものではありませんでした、というオチなので当然生き返らない。
しかも、他の仲間たちと違いイレギュラーで月に来てしまっていたのでクローンも存在しない。
つまりTrueENDを除くと二度と作中に現れることはないのだ。
そう考えるとループした後に瑠衣の安否を真っ先に気遣うのが当然だろう。
だからこそ輝久夜ルート冒頭で瑠衣と再会しようとする主人公たちの行動が自然なものになるのだ。
仮に瑠衣を最後にしないと、瑠衣の後に攻略するヒロインの話の最中にずっと瑠衣の亡骸は秘密基地で放置され続けていることになってしまう。
いくら誠司がポンコツで瑠衣が死んだ事実を都合よく忘れていることを考慮しても、あまりに暢気すぎる。
瑠衣ルートのラストで、「とても嫌なことがあった」ということは覚えているわけだからね。
瑠衣ルートをプレイすると、
実はループしてないんじゃないの?
ということに勘のいいプレイヤーは気づいてしまうというのもある。
あんまり早い段階でループしていない事実に気づくとその他のヒロインのルートが白けてしまうということも言えるだろう。
4について、これが根拠としては一番強い。
輝久夜ルートの冒頭では瑠衣と再会することが主人公と輝久夜にとって至上命題になっている。
瑠衣は最も真相に迫っているキャラクターだからだ。
3の瑠衣死亡の事実と合わせて、瑠衣ルートの直後だと瑠衣と真っ先に会おうとする行動が極めて自然なのだ。
主人公も、
「一番待ち望んでいた瑠衣さんとの再会」
と言っている。
瑠衣との間に別のヒロインのルートを挟むとこの流れが阻害されてしまう。
以上が瑠衣を最後に攻略した方がいい理由だ。
どういう順番でプレイしても自由だとは思うが瑠衣を最後にしたほうがいいという点については反論の余地はないと思っている。
ただし、一点だけ問題がある。
瑠衣を最後にすると、事実の不整合が生じることだ。
瑠衣を最後にした場合の問題点
瑠衣ルートを最後にした場合の事実の不整合とは、つばめルートとの抵触のことだ。
つばめルートでは事件発生後の籠城場所として、誠司は瑠衣と輝久夜の秘密基地を指定する。
「しばらく秘密基地で過ごすんだよ」
と言っているので、
籠城場所≠秘密基地
という可能性も否定される。
そうなるとつばめルートよりも瑠衣ルートを先に攻略していないと辻褄が合わないのだ。
なぜなら瑠衣ルート以外に誠司が秘密基地を知ることはないからだ。
瑠衣ルートにおける輝久夜の、
「ここに誰かを連れてくるのは、お兄ちゃんが初めてだよ」
というセリフからも明白だろう。
じゃあ、やっぱり瑠衣は最後ではなく少なくともつばめルートの前に攻略すべきじゃないのか?というとそういうわけにもいかない。
なぜかというと、つばめルートで秘密基地を籠城場所に指定するこのシーンこそが不自然だからだ。
というのも、輝久夜ルートで輝久夜が瑠衣の亡骸と再会するシーンで、
「輝久夜達は瑠衣を探す時、無意識にこの場所を避けていた」
とある。
このシーンではすでに誠司は瀕死の状態であり輝久夜視点ではあるが、“達”とあるため無意識に避けていた人物の中には当然誠司も含まれる。
瑠衣を探していた「輝久夜達」とは誠司と輝久夜の二人を指している。
だとすれば、無意識に避ける場所を籠城場所に選ぶこと自体がおかしいことになるのだ。
しかも実際に行ってしまうと・・・。
一応ループしても、記憶が不完全に残っている、という手当はなされているが、無意識と言っている以上おかしいことはおかしいだろう。
したがって、この秘密基地についての事実の不整合については無視してしまっても問題ない、というのが管理人の考えである。
じゃあ、つばめルートの籠城場所指定のシーンは何なのかと言えば、シナリオライターがあまり緻密に考える人ではない、というのが実態だろう。
別に『消えた世界と月と少女』に限らずこのレベルの不整合はエロゲのシナリオにはしょっちゅう見られる。
これは事実の整合性が高いレベルで要求されるミステリー系のエロゲであっても全く例外ではない。
もちろん、勘のいいプレイヤーなら瑠衣ルートを攻略していなくとも月丸に餌をあげているあの場所だというのは分かるだろう。
サンプルCGで目立っているからね。
普通にプレイしていてなにか大きな問題があるというわけでもないので十分許容範囲ではある。
ちなみに、攻略順について
①つばめ→②瑠衣→③杏子→④美衣奈
をおすすめしている人が、その理由として「辻褄が合うから」としている。
ここまでの説明を読んでもらえれば分かると思うが、「辻褄が合う」ということを理由にするなら
瑠衣 |
→
つばめ |
の順番だけは厳守しないといけないことになる。
②TrueENDについて
END1、END2といういい方は紛らわしいので、選択肢
・過去へ戻れる、奇跡を願う
・現実を受け入れ、未来を創る
にちなんで過去ENDと未来ENDという呼び方をすることにする。
この2つはどちらがTrueということは特に言われていないが、管理人ははっきりと過去ENDがTrueENDだと考えている。
理由は大きく2つだ。
1、過去ENDは全員生存のハッピーEND
2、過去END攻略後にSpecialのHシーンが解放
3、未来ENDのED曲が過去ENDで挿入歌として使用されている
1について、これは大した理由ではない。
ハッピーかBADかなどというのは個人の主観にすぎない。
主観的な理由よりも客観的な理由の方がはるかに重要だ。
とはいえ、輝久夜を含めて全員が笑顔で再会するこのシーンの方が、おかしな展開の未来ENDよりも締めくくりにふさわしいのではないだろうか。
2について、これも割とどうでもいい理由かもしれない。
そのヒロインのシナリオを完全に攻略してSpecialが解放されると考えると一応根拠になるのかな、という感じ。
輝久夜のSpecialのHシーンは過去ENDを攻略しないと解放されない。
3について、これが決定的な理由だ。
未来ENDと過去ENDのエンディング曲はそれぞれのエンディングムービーでいずれも「グランドエンディング曲」として紹介されてはいる。
ところが、未来ENDのエンディング曲「星霜の轍」は過去ENDでの誠司と輝久夜の再会シーンで挿入歌として使われているのだ。
もし未来ENDの方が重要なENDだとすれば、そのENDで使われるグランドエンディング曲を他のルートの挿入歌として使うことはあり得ないだろう。
したがって、製作者は未来ENDよりも過去ENDを重要視していることが察せられるわけである。
最後に
未来ENDについてはいらないんじゃないか、という意見もある。
管理人もこの意見には割と共感できる。
未来ENDだと誠司が突然雄弁になり、これまでやりたい放題やっていた十二単衣が五伴緒を裏切り誠司側に寝返るという、なんとも主体性のない態度を見せる。
ここから十二単衣を含めた最終決戦が始まるのか!という管理人の期待はあっさりと裏切られた。
管理人は先に過去ENDを見ていたため、この蛇足のような未来ENDを見て複雑な気分になったものである。
『消えた世界と月と少女』は色々と詰め込もうとして途中で息切れしてしまった作品、という印象が強い。
ミステリー要素についてもアキラナオキ=沖名明という、ミステリー好きなら秒で気づくアナグラムを最終盤まで引っ張っていたりと。
十二単衣については12人きっちりデザインされている上に設定も作られていたっぽいので、全員が活躍しきれていないのは残念だ。
スタッフのやりたかったことを全部やれていれば十分名作になる素材だっただろう。
テーマ曲の『ENDLESS』をはじめ、グランドエンディング曲の『星霜の轍』『Re;Link』、戦闘曲の『a state of war』、十二単衣専用曲の『twelve feelings』など、音楽は素晴らしいものがあった。
総合的には十分楽しめたのでプレイして良かった作品だと思っている。